大学生はグローバル人材になりたいのか!?

ここ数年、新卒市場では特に「グローバル人材」とやたらに叫ばれるようになりました。日本市場から海外市場への展開をするにあたり、「グローバル人材」が必須であり、それを若い世代への期待として、新卒の就職活動市場で叫ばれるようになりました。

大学生の留学がそもそも減っているという中で、グローバル人材なんてなかなか見つかるものではありません。しかしながら、入社前や入社後に研修として海外短期留学させる企業も出てくるようになり、後数年は「グローバル人材」熱は冷めなさそうです。

そういった煽りを受け、当然大学生も「グローバル人材」を意識し始める。そういったこともあり、今フィリピンでの語学留学が増えてるんじゃないだろうか。

8割の大学生はグローバル人材になりたい!?

11月16日付のニュースでこんなのを発見した。

あなたは将来、グローバルな人材になりたいですか? 2012年4月入社を希望する大学生(大学院生を含む)に聞いたところ「なりたい(どちらかというを含む)」と答えたのは77.7%であることが、レジェンダ・コーポレーションの調査で分かった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111116-00000013-zdn_mkt-bus_all

この結果を見てどう思いますか。約8割もの学生がグローバルな人材になりたいと思う、なんてことはないと僕は思います。
例えば、「じゃあ、海外勤務を選べるけど誰か行く人いない?」と言われても8割も手を上げるとは考えられない。むしろ、海外勤務決定なんて言われると完全に拒否したい人のほうが多いのではないのだろうか。

実は、このアンケートはうまく作られていて、「(憧れ、目標として)なりたい」と「(必要性があるために)なりたい」が区別されてないのだ。

時代はグローバル!!・・・なんちゃって。

僕らは日本人だ。将来に不安も事件も起こらなければ、日本を出て働くなんてことは、想像もしないだろう。しかし、社会での海外市場への展開や社内英語化などというグローバル化の流れを受けて大学生を焦らせるような記事になっているという解釈も出来る。「みんな、グローバル化の意識持ってるんだよ」と言って、流されやすい大学生を誘導しているのかもしれない。

しかし、そんな流されてしまった大学生だと、学生時代に取るアクションなんてせいぜい短期語学留学ぐらいだろう。そんな語学留学で身についた、それほど大したことない語学とちょっとした海外経験で、「グローバル人材」として期待されて働くのだ。

時差も文化差も何も考えない、さらに英語も喋れない上の世代に、「グローバル人材」なんだから頑張れ、などとわけの分からないことを言われて、こき使われる未来は来てほしくないものだ。

そんな時代が来るのなら、いっそのこと、グローバルだなんて言わずに、国内でしか働かない「ドメスティック人材」になりたい。



ではでは!